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オーバーロードⅡ #10 自己満足感想(ネタバレ有)

当方、WEB版、小説版、漫画版3巻まで、アニメ1期を読了の状態です。10話は疑問をおぼえる表現が多数あったので、感想を記しておきます。

  1. モモンガ玉が描かれていてよいのか?
    ギルドの総意としてアインズが個人的に所有を認められているワールドアイテムである、通称モモンガ玉(腹部に宿されている赤玉)が、前半の、パンドラズアクターが化けているアインズにも描かれていた。個人的には、オーバーな言動とモモンガ玉の有無で、ニセモノであることを表現して欲しかった。代替品を格納しているのかもしれないが、そこまで考慮したうえでアニメ製作側が考えてくれていたかというと、そうではないと思っていて、ならば衣服で不自然に腹部を覆い隠す表現が最適かなと思った。ただし、作中のニセモノは眼光が意図的に消されており、眼光の有無という謎の表現方法でホンモノと区別できる工夫がされている。眼光は、人間の残滓を表しているというアニメの裏設定があるなら、まぁ納得できなくも無い。
  2. セバスの態度がふてぶてしい
    そもそも、9話最後にソリュシャンがアインズの来訪を伝えた時点で、汗が噴出して絶望に打ちひしがれ、恐怖する表現を入れて欲しかった。10話最初でも、汗が噴出している表現が一度だけあるものの、その後は平然とした顔をしており、むしろ、ふてぶてしいとすら感じざるを得ない。ここは本来、心身ともに動揺・恐怖し切っており、全く心の余裕が無い表現でい続けなければならない。何故なら、対面するアインズが、パンドラズアクターが化けた姿であると気づかないほどに、判断力が低下していなければ説明がつかないからだ。NPCの忠誠心を表現する根幹にも関わってくる内容なので、ここは尺的にも絶対に手を抜いてはならなかった箇所。本当に残念と言わざるを得ない。
  3. ツアレを殺すときの逡巡が無い
    たっち・みーに宿された「正義」に反するとも受け取れる自らの行動に対して、アインズの命とはいえ(再度、聞き返したとはいえ)全く迷う素振りがないのは本当に残念。淡々と拳を振るったように見える。心情表現は難しいにしても、表情や間で表現して欲しかった。
  4. 許しを受け取るセバスが自然すぎる
    コキュートスに拳を受け止められた後、アインズに許されることに対して、セバスが自然に受け取りすぎている。迷いに迷った挙句、アインズの命令、ひいてはナザリックのためという姿勢を見せるために止む無く振るった拳を受け止められ、心身の余裕が無い中、やっと自らが「試されていたのだ」と気付くはずなのだが、むしろ、当然のことのように受け取っている。これは有り得ない話で、本当に残念。全体的に、アインズに対して淡々とし過ぎており、先述したふてぶてしいとも取られかねない態度は、視聴者に対してNPCの忠誠心を疑わせるミスリードになりかけない。
  5. セバスとツアレの会話は良い
    その後、ツアレが自分の過去について語り、ナザリックに来ることを望むシーン。これは良い。ただ、ここに割く尺があるなら、先程のシーンに回して欲しい。セバスに対する愛情表現は、後の回でもフォローは間に合う。
  6. ツアレのメリットを淀みなく答えすぎ
    コキュートスのリザードマン制圧に伴う敗北という失敗で、ナザリックの利益に対して自律的に動くことの大切さを説いたシーンに同席していないセバスは、この回答にたどり着くまで、考えに考え抜いている。アインズを前に表情が一切変わらないというのは、ちょっと無いかなと思い残念。
  7. ザナックの紅茶を通じてメイドの立ち位置を説明したのは良かった。
  8. 王宮でのザナック・レエブン・ラナーの会話シーンは良かった
    気にはなっていた豹変後のラナーの表情も、口元だけとはいえ、アリだと思った。その後、クライムについて話をするときの目も程々で良かった。流石に、これ以上変えすぎても違和感だろう……。
  9. 「モモンガ」を愛するアルベド
    小説版でも、この程度の説明しか無かったので、反目を疑わせるようなミスリードとも見える本シーンは、この程度の表現で丁度良かった。実態は、NPCとしてのアルベドに追記された、フレーバーテキストとしての「モモンガを愛している」に固執しており、アインズ・ウール・ゴウンの名を以って命じられることの感情的な違和感が表現されているのだと解釈している。そのため、アインズ・ウール・ゴウンのギルド旗が打ち捨てられており、更には、花嫁修業と称して、メイドたちにも一切自分の部屋に立ち入らせないのだから。まぁ、アインズを象った人形や抱き枕が大量に転がっていること自体も異様だが……。

オーバーロードⅡ #07 自己満足感想(ネタバレ有)

WEB版、小説版を読んでからアニメに挑むというのは今までの経験に無かったので楽しみにしているオーバーロードについて、完全な自己満足から感想を書き連ねておきます。小説版の再読み直しはしていないので、不正確かもしれませんが。

  1. 金が足りない
    ユグドラシル金貨は大量に持っているものの、転移後世界の金貨を稼ぐ手段が、今のところ冒険者モモンの活躍による収入しかないため、金欠に陥っている。なお、アイテム(転移後世界のアイテムでもOKのようだ)を突っ込めばユグドラシル金貨に変換できるエクスチェンジボックスというアイテムにより、「ユグドラシル金貨を稼ぐ手段がない」という問題は解決された模様。ここで、パンドラズ・アクターを、商人スキルを所有していたかつてのギルド仲間である音改(ねあらた)に化けさせ、エクスチェンジボックスを使用させることで、査定額(恐らく変換後のユグドラシル金貨の金額)が向上している。
  2. 各地の鉄鉱石
    鉄鉱石に含まれる金属等の成分がエクスチェンジボックスの査定に影響するか、実験しようとしている。
  3. 早朝なのでクライム以外に鍛錬を積む兵士はいない。
  4. ガゼフ・ストロノーフがクライムとの鍛錬で鎧を纏っているのは違和感があった。一方のクラインはチェンシャツ程度の装備。
  5. バハルス帝国の化け物
    主席宮廷魔法使いであるフールーダ・パラダインのこと。第6位階魔法まで行使できる。また、彼自身が発明したオリジナルの魔法により寿命の延長に成功しており、200歳を超えている。帝国の現皇帝である鮮血帝・ジルクニフが幼い時の教育係でもあった。
  6. 足蹴り
    ここでクライムが教えられた、楯で防御しつつ足蹴りする技は、後でクライム自身を助けることとなる。
  7. 武技・斬撃
    アダマンタイト級冒険者チーム・蒼の薔薇の一人であるガガーランから受けた「自信を持てる一撃を作れ」との助言をもとに、大上段からの一撃である武技・斬撃を習得した。このときガゼフより武技・斬撃を(程度は低いが)褒められるとともに、「武技・斬撃に続く攻撃を考えてみろ」との助言を受けている。しばらく後、ガガーランからも「次に続く攻撃を」と、同様の助言を受けることになる。上位者の考えることは同じだとクライムは認識する。
  8. ポーション
    ポーション(魔法)による回復では、怪我のみならず壊れた筋繊維まで元通りに修復してしまうため、通常の肉体が行う超回復(筋繊維が壊れる前以上に強化される)の機会を阻害してしまう。わざわざガゼフが「ポーションを使わなければ王女の身辺警護に差し支える怪我(骨折等)」を負わせなかったのはこれが理由。優しさ的な面もあるかもしれないが。
  9. クライムの白いフルプレート
    ラナーの依頼により、蒼の薔薇が分けてくれた素材をもとに作成した物。
  10. 化け物
    言葉通り。知略の化け物。7話で出てくる彼女の表情は全てまがい物であり演技。真の表情はEDにチラっと出てくる。この後、ラキュースと王女の会話するシーンでの照れた表情等も全部作り物。
  11. メイドから馬鹿にされる
    王女の住む城に仕えるようなメイドは、貴族の娘であったりする場合が多い。平民(というか、貧困街のボロ小屋で風雨に晒されて死にそうなところをラナー拾われた)出身のクライムを良く思っていない。逆に、そういう出身であるからこそ、自分を拾ってくれたラナーに、クライムは絶対の忠誠を誓っている。
  12. 王女の部屋に入るときにノックをしていない。クライムはラナーから「ノックをせず入室すること」を強要されている。ただ、夜間等のみノックをすることの権利はクライム側が勝ち取っている模様。(後々の小説版より)
  13. 紅茶を入れているポットは保温効果のあるマジックアイテム。気に入った人間が来た時だけ使用する。(小説版)
  14. ティナ
    小説版では、蒼の薔薇・ティナが部屋の端にうずくまって座っていることに対して気付くのが遅れ、クライムがぎょっとして抜刀しかかっている。アニメではこの描写は省略されているので、最初から椅子に座っておいても良かったのではないかと思った……。この場には居ないが、ティナの姉妹であるティアも同じく蒼の薔薇の一員。6話で黒粉の原料を焼き払う時に出てきている。元は3姉妹で暗殺家業をやっていたが、ある時、標的であるラキュース(蒼の薔薇リーダー、紅茶を啜っている鬼ボス)に返り討ちに遭い、結果的に蒼の薔薇に加入している。ティア・ティナ以外のもう一人の姉妹はまだ明かされていない。
  15. ラキュースは蒼の薔薇リーダーであり、貴族の娘でもあり、魔剣キリネイラムの所有者でもあり、王国で唯一の死者蘇生魔法の使い手でもある、王国きってのチートキャラ。とは言っても、蘇生される側の生命力が十分高くないと、蘇生は失敗する模様。
  16. ラナーの語りは全部演技。変貌後の声優さん頑張れ。
  17. 替字式暗号
    この世界での言語には、ドイツ語と似たような取り決めとして、言葉に性別(男性、女性、中性)がある。単語の先頭には必ずこの言葉が付くルール(小説版で明記)や、使用頻度の高い文字の置換(私の知識)等から、順々に推測していけば、確かにそれほど強度の高い暗号ではない。
  18. ここで話題になった娼館は、セバスがツアレを拾った場所。
  19. 陰口をたたくメイド
    元々、王女のスパイ目的で送り込まれた貴族の娘も居る。陰口をたたくメイドすらラナーは様々な用途に利用している。王国内情の把握、真偽織り交ぜた情報の流布等。末恐ろしい。

とりあえず、7話の感想はこんなところでした。