メールソフトには、大抵IMAPかPOPかを選択する項目があります。Thunderbird3.0からGmailを自動設定した場合は、勝手にIMAPで設定されました。では、このふたつにはどのような違いがあるのでしょうか。
この記事を書くに当たって、理解度重視カテゴリを作成してみました。どのような方向性になるかわかりませんが、とりあえず運用してみます。
部分的に書き改めてみました2010/7/6
誤解を恐れずに書きましたが、表現がちょっと不味いかなと思う箇所があったので、そこを書き改めました。
特徴
POP
最近良く使われているのは、POP3だと思います。これは、単純にバージョンの違いだと思って相違ありません。
POPというのは、インターネットに保管してあるメールを、一旦全部自分のパソコンにダウンロードしてきます。大体のメールソフトには「送受信」などというボタンがあると思いますが、これを押すと(設定していればメールソフト起動時や、一定時間毎に勝手に実行されます)メールがパソコンにダウンロードされます。
このとき、インターネットにあるメールを自分のパソコンに「移動」することが多いので、インターネットのメールは消えてしまう場合が多いです。
IMAP
最近話題(?)のIMAPですね。Thunderbird3.0でGmailを自動設定すると、IMAPになるのも使い勝手上の理由があるのです。
IMAPでは、一覧表示される時に件名や送信者のみがダウンロードされてきます。内容や添付はダウンロードしてきません。
内容がダウンロードされるのは、仮で一覧表示されている(件名と送信者は表示の段階でダウンロードされています)メールを選択した時です。メールの一覧は、表示されるたびにインターネットから更新されます。
更に、インターネット上のメールを、フォルダ分けして整理することもできます。POPでは、このようなことはできません。
自分のパソコンでメールを見ているため、POPのようにインターネットからメールを「移動」してきた錯覚に陥るかもしれませんが、IMAPでは「コピー」するのが普通です。つまり、インターネットと自分のパソコンに同時に存在しているわけです。
両者の違い
両者の違いは、メールデータ自体がインターネットにあるか、自分のパソコンにあるかということなのです。これは、どういうことを表しているのかと言うと、POPではダウンロードしてしまったメールデータは自分のパソコンにしか残りません。そのため、パソコンを別のものにした場合は、メールデータが保存してあるパソコンから移動してこなければなりません。
一方、IMAPはコピーしているため、メールデータはインターネット上にもあります。そのため、インターネットに繋げるパソコンでさえあれば、別のパソコンであっても目的のメールをインターネットからコピーしてくれば閲覧することが出来ます。
なぜIMAPなのか
理由は、POPの機能の全ては、IMAPで実現できるからです。Thunderbirdで様々な設定ができるので、ピンバック記事を参考にしてください。
Thunderbird3.0でGmailのPOPを利用したい
デフォルトでは、Gmail側の設定で、POPでの利用が禁止されています。そのため、ブラウザからGmailにログインして、POPでも利用できるように設定する必要があります。私的にはあまり推奨しないので、この辺にしておきます。
ただ、POPはダウンロードしてくるだけなため、インターネット上のメールデータを削除しないようにする(「移動」ではなく、「コピー」するようにする)設定にも出来ます。しかし、これはIMAPと変わらないことは分かると思います。そんなまどろっこしいことをするくらいなら、IMAPを使うべきだと私は思いますけどね。
ピンバック: GmailをThunderbird3.0で利用する | jikkenjo.net
分かりやすい説明、有難うございます。
大変端的で読み易く、助かりました